【霊的話#2】 ガキ
これは僕が小学生の頃、祖母から聞いたお話です。
ある年の盆、墓参りに行く日の朝。
私は小さいころから朝が苦手で、その日も家を出るギリギリの時間に起きました。
私は起きてすぐで何か食べたい気分でもなかった為、何もいらない。何も食べない。
先にお墓参りに行こう。と言いました。
すると祖母が、何か食べなさい!と軽めではありますが、怒ってきたのです。
私は朝ごはんを食べない日は珍しくなく、「なんで?」
と聞き返しました。
祖母はこう答えました。
「ガキに憑かれるよ」と。
ガキ??私は何のことだかさっぱり。何なら私もガキだし。
なので、ガキとは何かと聞きました。
祖母の説明では、ガキは漢字で書くと、”餓鬼”。
餓えた鬼と書いて、ガキと呼ぶそうです。
私は、そんなのいるわけない!と言いましたが、昔々。
祖父がガキに憑かれたというのです。
祖父がガキに憑かれたその日も、祖母と祖父二人で墓参りに行っていたようです。
今のお墓は霊園だったり整備された場所が多く普及していますが、その頃祖父母がお参りに行っていたお墓は山の奥深くだったそうです。
祖父は何も食べずに空腹の状態で山道を登っていました。
すると突然、祖父がしゃがみ込み
祖母は何事かと思い、祖父の方を見ました。
すると祖父は狂った様に、落ちていた腐った玉ねぎの様なもの食べていたそうです。
祖母はすぐに分かったそうです。ガキに憑かれたと。
すぐに祖母は怒鳴りながら祖父を引っ叩いたそうです。
すると祖父は正気に戻り、事なきを得たといいます。
オカルト話などでよくある、近くの神社の宮司さんを呼んでくるだとか、その村の長の老婆心を呼んでくるだとか、そういった解決法ではありませんでしたね(笑)
まだ弱いモノだったのでしょうか。
それを聞いた小学生の私は、無理やりパンを口に詰めて水で流し込み、お墓参りに行きました(笑)
まぁ、先述した様に近頃の霊園などは街中にあったりと、しっかりと供養されているであろう霊園が多いので、空腹で参ったからといってガキに憑かれるようなことは無いとは思いますが…
実際に祖父が憑かれたのも山道でしたしね。
皆さんも山へ行く時はしっかりと食べて登山するように!
ではまた~!